・in vivoとin vitro兼用の電気式遺伝子導入装置
・異なる2つのパルス(デュアルパルス)で細胞へのダメージを軽減
・付着細胞(接着状態)のままで遺伝子導入が可能
・初代細胞(プライマリー細胞)や遺伝子導入が困難とされていた細胞株で高い導入効率と生存率
遺伝子導入装置CUY21EXが板橋製品技術大賞を受賞!
型式:CUY21EX
品名:電気式遺伝子導入装置 CUY21EX
製造元:株式会社ベックス(BEX CO.,LTD.)
豊富なエレクトロポレーション電極を組み合わせることにより、生体・組織、付着細胞、株化細胞へ遺伝子導入ができます。
・in vivo electroporation
(in utero(exo utero)electroporation,
in ovo electroporation)
・ex ovo electroporation
・ex vivo electroporation
・in vitro electroporation
・adhesive cells electroporation
CUY21EX(in vivo&in vitroエレクトロポレーター)は細胞膜に微細孔を空けるための電気パルス(以下、ポレーションパルス)と細胞内にDNA、RNAなどの分子を送り込む電気パルス(以下、ドライビングパルス)を連続して出力するデュアル方式を採用しています。高電圧が必要なポレーションパルスと比べ、泳動用のドライビングパルスは低い電圧になります。一般的なエレクトロポレーターではポレーションパルスとドライビングパルスを分ける事が出来ませんのでポレーションパルスの電圧に合わせたプログラムになります。しかしながらこれでは必要以上の電気的負荷が細胞に掛かるためダメージが大きいと考えられます。こういった問題を解決するためにデュアル方式のエレクトロポレーター(遺伝子導入装置)を開発致しました。デュアル方式では高電圧の短い(μ秒単位)パルスを細胞に一回加え、次に泳動に必要最低限の電圧を複数回加えます。これにより細胞へのダメージを軽減できますのでバイアビリティーを飛躍的に上げる事ができます。
CUY21EX(in vivo&in vitroエレクトロポレーター)のポレーションパルスの電圧は最大500Vまで出力できますので多様なアプリケーションに対応出来ます。in vivoは勿論、動物・植物細胞へのサスペンション状態でのエレクトロポレーション、培養細胞をプレートやディッシュに培養した状態のままエレクトロポレーションをすることも出来ます。iPS細胞研究などにもご利用できます。
CUY21EX(in vivo&in vitroエレクトロポレーター)には対象サンプルの抵抗値を測定出来る機能が搭載されており、エレクトロポレーションを行う前に対象サンプルの抵抗値を測定することが出来ます。in vivoエレクトロポレーションで重要な指標は電流値になります。電流値が最適であれば遺伝子、薬剤などは細胞内に取り込まれます。しかしながらin vivoの実験では電極間の距離、電極の位置、対象サンプルの量など物理的条件が毎回変わるため抵抗値も大きく変わってきます。抵抗値の変動は電流値にも影響しますので抵抗値を一定にすることが求められます。本機能により抵抗値を事前に確認できますので電流値が最適になるように抵抗値を調整することができます。これにより高い再現性を実現してくれます。
CUY21EX(エレクトロポレーター)のポレーションパルスの電圧は最大500Vまで出力できます。また、ドライビングパルスも最大500Vまで出力できますので多様なアプリケーションに対応できます。
CUY21EX(in vivo&in vitroエレクトロポレーター)ではエレクトロポレーション実行後、ポレーションパルスの実際の電圧と電流値が表示されます。実行電圧を確認することで装置の動作確認を行えます。これにより機械的問題を即座に発見することが出来ます。また実行電流値はエレクトロポレーションの再現性を検証するのに役立ちます。
CUY21EX(in vivo&in vitroエレクトロポレーター)のエレクトロポレーションプログラムの設定と測定値は独立したLED画面に表示されるので見やすい設計になっています。また数字キーを採用することで操作性が格段と良くなっています。
CUY21EX(in vivo&in vitroエレクトロポレーター)では最大99個のプログラムが保存できます。
パルス | ポレーションパルス | ドライビングパルス |
---|---|---|
波形 | 減衰波 | 減衰波 |
設定電圧範囲 | 1~500V (1V刻み) | 1~500V (1V刻み) |
設定パルス幅 | 0.01~99.9msec (0.01msec刻み) | 0.1~99.9msec (0.1msec刻み) |
設定パルス間隔 | 0.05~99.9msec (0.01msec刻み)※1 | 1~999msec (1msec刻み) |
設定パルス回数 | 1回 | 1~10回 |
抵抗値測定範囲 | 最大30kΩ | メモリー | 99プログラム |
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実行電圧測定範囲 | 1~500V | 電源 | 単相100V 500VA 50/60Hz |
実行電流測定範囲 | 0.1~50A | 外寸・重さ | W360cm×L380cm×H180cm, 10.5Kg |
※1 ポレーションパルスとドライビングパルスの間隔
※掲載商品の仕様及び外観は、改良の為予告なく変更される場合がありますので、ご了承ください。
ステージ14のニワトリ胚肢芽にGFP発現ベクターをin ovoエレクトロポレーションで導入し、16時間後に観察した。
従来型のスクエアーパルスによるエレクトロポレーション(上段)に対し、CUY21EXを用いたデュアルパルスによるエレクトロポレーション(下段)の方がより均一な発現が観察された。
ご提供:名古屋大学理学部生命理学科 鈴木孝幸先生
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E4.5のニワトリ胚視蓋にex ovoエレクトロポレーションでGFP発現ベクターを導入し、6日後に観察した。CUY21EX(デュアルパルス)を用いた場合は、視蓋の層構造が正常に保たれたまま遺伝子導入が行われている。GFP発現細胞(緑色)は正常にニューロンに分化し、視蓋の各層に移動している。従来の機種の矩形波では組織へのダメージが大きく正常な層形成が行われなかった(data not shown)。
ご提供:東北大学大学院生命科学研究科脳構築分野仲村研究室 渡邉裕二先生
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付着細胞のままディッシュ上でエレクトロポレーションを行えます。電極先端の両端にある高さ0.3mmの脚が通電部が直接触れるのを防いでくれますので細胞へのダメージを軽減してくれます。
マウス胚大脳皮質ニューロン(付着状態)
培養開始5日後に、EGFP発現ベクターを導入
ベックスのCUY21シリーズ(遺伝子導入装置)と豊富なエレクトロポレーション電極を組み合わせることにより、生体・組織や付着細胞へ直接遺伝子導入が可能です。
CUY21シリーズ対応エレクトロポレーション電極はこちら
CUY21(遺伝子導入装置)の文献・参考資料はこちら
method | species | target |
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in vivoエレクトロポレーション (CUY21) | 成体マウス | 皮膚、筋肉、腎臓、肝臓、脾臓、血管、膀胱、精巣、卵巣、脳、褐色脂肪組織、受精卵 |
成体ラット | 筋肉 | |
新生児マウス・ラット | 脳、網膜、角膜 | |
ハムスター | 筋肉 | |
ウサギ | 筋肉、膝関節 | |
ゼブラフィッシュ | 尾ビレ、網膜 | |
アフリカツメガエル | 胚、網膜(オタマジャクシ) | |
フタホシコオロギ | 胚 | |
ミツバチ | 脳 | |
寄生虫(住血吸虫) | 全体 | |
in uteroエレクトロポレーション (CUY21) | マウス胚 | 脳、脊髄、網膜、内耳 |
ラット胚 | 脳 | |
ex uteroエレクトロポレーション (CUY21) | マウス胚 | 脳 |
マウス胚・ラット胚 | 全胚培養(脳胞、神経管) | |
in ovoエレクトロポレーション (CUY21) | ニワトリ胚 | 神経管、眼胞、肢芽(中胚葉)、体節(中胚葉)、予定心臓領域(中胚葉)、後部中胚葉、予定気管-気管支領域、初期胚盤葉 |
ウズラ胚 | 神経管 | |
ex ovoエレクトロポレーション (CUY21) | ニワトリ初期胚 | New’s culture |
ニワトリ胚 | 肝臓、小脳 | |
ex vivoエレクトロポレーション (CUY21) | マウス | 脳、網膜、小腸、歯胚、内耳 |
ラット | 脳 | |
ニワトリ胚 | 脊髄、脳幹、網膜、前胃 | |
in vitroエレクトロポレーション (CUY21) | 付着細胞 | |
初代細胞・株化細胞など | ||
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遺伝子導入装置CUY21,CUY21EDIT,CUY21Vivo-SQ,CUY21EX,CUY21Vitro-EX、細胞融合装置LF101,LF301、電極、その他周辺機器につきましてメンテナンスや修理をお受付しております。開発スタッフが直接担当いたしますので、ご安心ください。お気軽にお問い合わせください。